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コロナ禍に学ぶ 「転んでも、ただでは起きない」ぞ!

梶井 宏修 会長
梶井 宏修 会長

 われわれ、世界を覆う新型コロナウイルスの災難にどのように対処するか。桜の花も満開の時期に観る人もなく散り「コロナ、コロナ」で気づけばもうゴールデンウイークも終わりです。

 今、皆さんは艱難辛苦、智慧を絞って対応しているとお察しします。連日のコロナ報道で、成功する方策もあれば失敗であったり、後手に回ったりする場合などさまざま目にしますが、どんな時でも学ぶという姿勢で進めたいと思います。

 まず感じるのは、これほどまで“リーダー(首相や知事のような重責でなくとも)の力“の重要性を感じたことはない、ということです。例えば台湾の蔡英文総統の施策が成功していますね。各国の状況を比較すると良く理解できます。リーダーシップの能力を見せつけられることになりました。リーダーによって結果は大きく変わってくると思うのです。

 これは企業組織の話にも当てはまります。企業業の組織はおおむね図のようになっていますね。組織を運営し利益を上げていくには、また危機を脱出するにはどうすべきか整理してみます。

 トップ(社長・会長)はまず「政策や方針を明確に打ち出す」必要があります。部下たちは方針に沿って行動しますが、テレワークを含め対面のコミュニケーションができない現状では、複雑で結論の分かりにくい長話だと受ける方の理解のレベルも変わり、求める効果が表れない無駄な行動になりがちです。次に「ロードマップを示す」ことです。いつまでに目標地点に到達させるか、組織で働く全ての人を迷わせず、守り抜くために何を、いつまでに、どうやるか――発信力が問われます。

 ミドルマネジメント層はまず現場の第一線に立っているという自覚を持つことです。現場を鼓舞し状況に応じた的確な判断と指示が求められます。その為トップの政策、方針、ロードマップを十分理解し、具体的な施策・戦術を練り現場に落とし込み、現場が混乱しないように進めることが重要な役割です。

 まとめると①現場の正しい情報を収集する②情報を組織で共有するコミュニケーション力③タイミングを逃さない判断力④実行してくれる部下達との信頼関係⑤諦めずやり遂げる精神力――となるでしょうか。リーダーシップ、マネジメントは一朝一夕に出来上がるものではありません。日々の業務を通じて問題を主体的に考え解決策を作り上げる積み重ねが、強い組織、信頼のある人間を作ると信じています。

 コロナ禍で大勢の方が感染したり亡くなったり、考えもしなかった状況になっています。不謹慎と思いつつ、この問題への対応を一つの事例に考えてきました。最後に、感染と隣り合わせで命を懸けて治療に携わる方々に心からの敬意と感謝を送ります。

谷口良一

イオン商品本部に約30年間勤務後、2002年にパスァーズボート設立。日・米・欧・アジアの視察を通して、リテールサポートやMDにかかわる教育などを中心に活躍中。

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