住生活用品業界の動きを伝える月刊紙 LIVING-BIZ

月刊リビング・ビジネス

寝具店奮闘記

黄綬褒章受章で技に磨き

新貝晃一郎氏
新貝晃一郎氏

 令和になって間もなく素晴らしいニュースが飛び込んできた。静岡市の老舗・新貝ふとん店の新貝晃一郎氏が春の褒章で黄綬褒章を受章したのだ。新貝氏は「今まで布団のことや寝具組合、技能士会のことばかり考えて、地道にコツコツと研鑽を重ねてきたことが認められて大変うれしく思っているとともに、これまで私を引き立て、支え、寄り添ってくれた人に感謝したい」と語っている。

 同氏は、1964年清水市(現静岡市清水区)生まれの54歳。これまでに例がない若さでの受賞だ。清水市立商業高等学校を卒業すると東京蒲団技術学院に入学、埼玉県川越市の田中寝装店に住み込み、通学しながら厳しい布団作りの修行をすることになる。

 85年に同学院を卒業すると、自宅に戻り製綿工程からわた入れ、仕立てまで一貫した布団作りの作業に携わり、手作り布団の技術全てを取得した。2001年1月、同店の事業を受け継ぎ3代目代表として日夜布団の手作りに励んでいる。

 その間、布団仕立ての工程の中で「角作り」「角出し」という作業が非常に重要な作業の要素だと考え、角の形状、固さ、大きさなどを研究して、その作り方の最適な技術を考案したことは、業界人ならだれでも知っているほど有名な話だ。

 同氏の努力や優れた技術はこれだけではない。90年の寝具製作1級技能士取得を皮切りに、職業訓練指導員免許取得(91年)、全技連マイスター認定(10年)、厚生労働省ものづくりマイスター認定(14年)、静岡県技能マイスター認定(16年)と資格取得には枚挙のいとまがない。

 しかも、静岡県わた寝具商工組合や全国綿寝具工業組合連同会、寝具技能士会など関連団体の要職を長年務めており、業界への貢献は大きなものがある。それにより、労働大臣、静岡県知事、中央能力開発協会会長などからの表彰も何度となく受けている。

 新貝氏は「今回の受章は寝具業界や関連団体に携わる人、私達の作る布団を愛用してくれるお客のお陰だと思っている」と語っており、これからも人々が快適に眠ることができるように、寝具製作における全ての技術を後進に伝承していきたいとしている。

今日も手作り布団の研究に余念がない
今日も手作り布団の研究に余念がない

■新貝ふとん店

代表者:新貝晃一郎氏

住所:〒424-0206静岡県静岡市清水区興津清見寺町156-5

電話:054-369-0350

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